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保育士不足の原因は何?保育士が教える現状の対策や対処法は?

待機児童対策の大きな壁のひとつに”保育士不足”の現状があります。

 

保育園を新規開設したはよいが、採用人数が足りずに開園が遅れたり、

離職した職員の補充が出来ずに受け入れ児童の定員を減らすなど

”保育士不足”は現在も続いています

数年前のデータでは、保育士有効求人倍率の平均で2倍近く、

東京都だけで見ると5倍以上あり、保育士一人に対して

5か所以上の保育園が取り合う…といった現状です。

こんなに不足している!?保育士不足の現状

5か所以上の保育園が一人の保育士を取り合う

という問題が実際に起きているほどの”保育士不足”の現状

厚生労働省が出した平成26年に出したデータによると

平成29年では必要とされる保育士の数は46万人なのに対し

離職率などを考えて推計した平成29年での保育士数は約38.6万人と

需要に対して供給の差は約7.4万人とされています。

 

さらに平成25年のデータだと、9割以上の都道府県で

新規求人倍率が1倍を超えていて、人手不足の状況となっています。

 

そして、保育士不足の現状として資料の中で記載しているのが

「保育士養成施設卒業者のうち、約半数は保育所に就職していない」

「保育士の半数以上が勤務年数5年未満で、早期離職の傾向が顕著」

ということです。

 

養成所卒業の半数以上の人が保育士の職につかなかったり

早期離職が多いと”保育士不足”の現状も納得がいきます。

 

では、何故、養成所の卒業者や、早期離職をする人が多いのでしょうか?

次は保育士不足の原因を見ていきます。

保育士不足の原因は!?

保育士不足の原因は先ほどの厚生労働省の資料にも分析が載っています

その保育士が増えない原因として実際にアンケートを取り、

資料内で挙げられている理由が

そもそも保育士資格を有する求職者の半数が保育士としての就業を希望していない

希望しない理由は「責任の重さ・事故への不安」「就業時間が希望と合わない」

などがあり、就業に対する不安が読み取れるアンケートとなっています。

 

保育所での子どもの事故などニュースでも頻繁に見ますし、

保育士資格を持つ約半数の人が就業を希望しないのもわからなくもありません。

 

では、本当に理由はそれだけでしょうか

この資料ではさらに就業を希望しない理由をアンケートで取っています

その理由見ると

「賃金が希望と合わない」「休暇が少ない・休暇がとりにくい」

などが上位に来ていて、さらに、その理由が解消されれば

6割以上の人が保育士を希望するというデータもあります。

 

この2つの理由「低賃金」「休暇が取れない」

保育士が仕事を辞める理由でも上位に来ていますし、

保育士が増えない大きな壁になっていることは間違いありません。

保育士の低賃金についてはこちらの記事をご覧ください

対策や対処法は

保育士が増えない原因が

”低賃金””休暇が取得できない”などの

給与面、労働環境面がその一つであることはわかりました

では、その対策や対処はどうするのでしょうか?

 

厚生労働省の資料内にはこのアンケート結果から

保育士を増やすため必要なこととして

主に処遇改善や労働環境の改善に取り組み、職場としての魅力を高めること

としています。

 

ただでさえ保育士の給料は他職種の平均から見ても低い部類ですから

処遇改善は必須です

 

そこで厚生労働省は処遇改善として

”キャリアアップ研修”の創設と同時に、

保育士に「副主任保育士」「専門リーダー」などの新たな役職を設定しました。

 

この役職につくには

経験年数概ね7年以上

職務分野別リーダーを経験

マネジメント+3つ以上の分野の研修を修了

など一定の条件は必要なものの、月額4万円の大きな処遇改善となっています。

また、厚生労働省の資料内には

「月額4万円の配分については、保育園等の判断で、技能・経験
を有するその他の職員(園長を除く)に配分することができる。
ただし、月額4万円の対象者を一定数確保。」

とあるので、園によっては一人当たりの月額を抑える代わりに

多くの職員に配分している園などもあるかもしれません。

 

また、役職にはまだつけない中堅社員には

”職務分野別リーダー”として月額5千円の処遇改善もあり

全体平均では月額6千円程度の処遇改善となっているようです。

 

他職種の平均と比べてしまうとまだまだ低いですが、

今後の改善に期待…というところでしょうか。

結び

今回は保育士不足の現状を見てきました

賃金が安かったり、労働環境が悪かったりと

なかなか保育士が増えない現状が見えたと思います。

今回の挙げた原因が保育士不足の現状を招いている

全てではありませんが、大きな要因になっていることは間違いありません。

 

そして、それらの原因を改善するために処遇改善を行ったりと

少しでも保育士を増やそうという動きも見られます。

 

今後さらに処遇改善や環境の改善が進み

少しでも保育士不足が解消されることを期待しています。